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This is a Japanese podcast for intermediate and above learners.
こんにちは、みなさん。さとみんちポッドキャストへようこそ。
今日は第28回目の放送です。始まるよっ。
改めまして、こんにちは。さとみです。
みなさん、お元気ですか。私は元気です!
今日は、例の件について話しますよ~。第13回目のエピソード「話し上手と聞き上手」で日本人っぽい会話の仕方のポイント3つをお話ししましたが覚えていますか。まだ聞いていないという方は是非聞いてみてくださいね。
で、そのエピソードで、「言語は人が使うものなので絶対に文化が関係していて、日本人の文化、考え方、そして話し方を知らなければ、自然に会話できるようにはならない。ただ「自然」と一言で言っても意味がいくつかあるので、これについてはまたいつか話そうと思います」と言いました。なので、今回はその件。「自然」という言葉について考えてみようと思います。
まず、「自然」「自然な」「自然に」というと、英語で”nature / natural / naturally”ですよね。森とか海とかの自然はもちろん、例えば「日本人の自然な髪の色は黒です」と言うこともできます。じゃあ、話すときの「自然」、例えば「自然に話す」とは何か。
まず考えられることは、単語や文法ですよね。例えば英語で”to take medicine”、でも日本語で「薬を飲む」”to drink medicine”でしょ?文法もね。例えば英語で”It could be worse”、このcouldは、間違える人が多いんだけど、「悪くなれる」「悪くなることができる」「悪かった」じゃなくて、「悪くない」「悪くなるかもしれない」ですね。”It could be better.”も同じね。「よくなれる」「よくなることができる」じゃなくて、「あんまりよくない」「よくなるかもしれない」。これは、日本語の可能動詞(potential verb)に英語のこのcouldの使い方がないからです。このように、単語や文法の自然というものがありますよね。
そしてもう1つは、日本人の文化的な自然。ようは話し方。これは第13回目のエピソードで話したことね。中級や上級の人と会話していても自然じゃないなと思う時は、たいていこれです。単語や文法は悪くないんだけど、話し方は日本人っぽくない。単語や文法の場合だと、何を言ってるのかわからないことがあるけど、話し方の違いだけだと、何が言いたいのかはわかるんだよね。日本人が例えば英語を話す時にも同じ問題があって、日本人は”I think” / “maybe”をよく使うとか、あとは話す時にずっと笑顔とかね。(笑)これは別に悪くないんだよ。悪くないんだけど、やっぱり自然じゃないよね。
それを言うと今度は、人それぞれ性格の話になってくるんだけど、例えば、母語を話す時に早口で話す人は、日本語を話す時も早口で話すとか、母語でストレートに話す人は、日本語でもストレートに話すとかね。だから結局は人それぞれなんですよ、ここまでくると。ただ日本人のように話したいとか、外国人と思われないように話したいとなると、単語や文法だけマスターしても、そうはなりません。
あとは時々ね、いるんだけど、カジュアル=自然だと思っている人ね。英語で”casual speaking”は例えば、フレンドリーとかスラングが多いってイメージがあるけど、日本語で「カジュアルな話し方」は人それぞれの問題じゃないですからね。フレンドリーな人になりたいと思ってカジュアルに話すんじゃなくて、関係が近いからカジュアルに話せるんですからね。フレンドリーな人と思われたいとか、英語ではカジュアルに話すからといって日本語でも同じように話していると、多分日本人はイラっとします。カジュアルとフォーマルが上手に話せないような初級の人や、飲み屋で知り合った友達ならいいですが、そうじゃなければ、日本人もね。何も言わないと思いますが、心の中で何か思っていますからね。
ま、とにかくみんなね、「日本語が自然に話せるようになりたい」って言うけど、一回ね、自然な日本語について考えてみるといいと思います。はい。
ちなみに今日の表現は「例の件」の「例の」ね!例は”example”じゃなくて、”we’ve been talking about” / “we’ve talked about”という意味があって、「例の件」だったら”the matter we’ve talked about”、「例のあの人」だったら“the person we’ve been talking about”.『ハリーポッター』のヴォルデモートのことを”you-know-who”って英語で言いますが、日本語では「例のあの人」ですからね。
ということで、今日は「例の件、自然な日本語について」のおはなしでした。わからないところがあったら、ウェブサイトのtranscriptionをチェックしてみてください。
では、また次のエピソードでお会いしましょう。
またね。ばいばい!
N3【~っぽい】=It’s used when the speaker has an impression that something looks or seems in a certain way.
例:彼はもう中級の勉強をしているのに、話し方はまだ初級っぽい。
N3【~というと/いえば/いったら】=It’s used when the speaker says something that people often associate with N.
例:文法といえば難しいイメージがあるが、勉強すれば大丈夫だ。
N3【~からといって】=”It’s not good to do only because of ~”.
例:関係が近いからといって、カジュアルに話すと失礼になる。
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